#3・11原発について思う事

東日本大震災からちょうど10年が経った。

津波が町を破壊しながら街を遡る様に

テレビ越しでも身も凍る思いがしたのも、つい最近のように

思います。

 

震災でお亡くなりになった2万2千人の御霊の

御冥福を心からお祈り申し上げ、哀悼の意を表します。

また、被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。

 

ご承知の通り、東日本大震災では、東京電力福島第一原子力発電所

多大な被害を被り、日本の原発安全神話を一瞬にして

ふっとばしてしまう大事故を起こしてしまいました。

1986年のチェルノブイリ原発事故のときも大変なことが起きた

とは、思いましたが、どこか対岸の火事の思いがありました。

まさかこの日本で同じことが起こるとは夢にも思わず神話を

信じていました。

 

福島第一原発は、地震津波により、全電源喪失をし

冷却用ポンプが作動しなくなったことから重大事故に発展しました。

電気を生むはずの発電所電源喪失をするという何とも皮肉な

事故でした。

ポンプ車で海水を放水し始めた映像を見て、いよいよ絶望的

だと思ったのを覚えています。

 

驚くのは、事故から10年経ちますが、いまだ燃料棒が溶け落ちた

燃料デブリや、取り出してプールに移すべき燃料棒が1500本も

残されたままになっている事実です。

格納容器には、10年経った今も放射線量が高くて作業できる

状態にないそうなのです。

廃炉が完了するには、予定でも20年から30年かかると

言われていますが、ようやく燃料デブリの調査が始まった

ばかりと言われていますので、はたして予定通りに進むものか

懸念しています。